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国土交通省が運用する新技術情報提供システム(NETIS)に、利便性の向上を目的として、AIを活用した「技術比較表作成機能」が新たに追加されました。これにより、公共工事の受発注者双方による新技術の比較検討作業が大幅に効率化されるとともに、新技術のさらなる活用促進が期待されます。
現在、NETISには民間企業等が開発した約3,800件の新技術が登録されています。国土交通省では、業務においては詳細設計段階で新技術の比較検討を行うよう特記仕様書に記載し、工事においては新技術の活用により加点評価を行うなど、NETIS登録技術の積極的な活用を推進しています。
しかし、従来のNETISはデータベース機能のみを備えていたため、技術選定の際には、多数の登録技術の中から必要な分野の新技術を調査し、複数の技術を比較検討する作業をすべて手作業で行う必要があり、担当者にとって大きな負担となっていました。また、活用実績が一部の汎用的な技術に偏り、有用な技術が十分に活用されないという課題もありました。
こうした課題への対応として、今回実装された新機能では、NETISの各技術ページに設置された「技術比較表作成」ボタンをワンクリックするだけで、AIが登録されている申請情報をもとに類似性の高い技術を自動抽出し、最大10件の技術比較表を自動で作成してくれます。作成された比較表では、経済性や施工性などの項目で技術を比較できるほか、類似性の低い技術や不要な項目を簡単に削除する機能も搭載されています。完成した比較表はCSV形式で出力可能で、印刷にも対応しています。
この技術について社内のAI屋さんにきいてみたところ、彼が注目したポイントは類似度という「数値」でした。数値を提示しているということは、何かしらの手法で画像や説明文を数値化して、類似度を算出するため計算をしているはずだとのことです。多分、画像や文章を数値化する部分にはAIが使われているのでは?とのことでした。
図1 各新技術のページに追加された類似技術比較表を作成するボタン。 ワンクリックで、現在閲覧している新技術と類似性の高い技術の比較表を自動作成してくれる。
図2 自動作成された新技術比較表。< 拡大表示> 類似性が低い技術や項目の任意削除機能のほか、CSV・印刷などでの出力にも対応。
国土交通省は、この新機能によって、これまで活用実績に乏しかった技術にも関心が集まり、直轄工事だけでなく、自治体発注工事を含めた公共工事全体における新技術活用のハードルが下がることを期待おり、今後もNETISのマッチング機能の強化を進め、建設業界全体の生産性向上を後押ししていく方針です。
自動作成機能を活用することで、有用な新技術に出会えるかもしれません。お時間のあるときに、一度試してみてはいかがでしょうか。
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